高校数学の最大の敵の1つが【ベクトル】です。
数学なのに矢印が出てくる。図形ともちょっと違う。
しかも、【スカラー】って新しい単語も出てきて混乱してしまいます。
この厄介な【ベクトル】をしっかり理解しましょう!
- ベクトルとは何か
- スカラーとの違い
- ベクトルの使い方
について解説していきますよ!
ベクトルとは
ベクトルとは、大きさと向きとを持つ量です。
詳しく説明しますね。
例えば、
「あの機械の重さは\(50kg\)である。」
「昨日の最高気温は\(28°C\)であった。」
のように、重さや気温などは大きさです。
しかし一方で、
「ボールが時速\(50km\)で飛んでいった。」
「あの船は港から\(40km\)進んだところにいるよ。」
って言われると、「どっちに!?」ってなりますよね。
こんな時に使うのが【ベクトル】です。図にすると分かりやすいと思います。
ベクトルとは、大きさと向きとを持つ量の意味が少し分かったんじゃないですか?
では、ここから【スカラー】との違いを解説しますね。
ベクトルとスカラーの違い
ベクトルを習うと突如現れる【スカラー】ですが、ここでベクトルとの違いを解説します。
ベクトル:大きさと向きとを持つ量
スカラー:1つの実数と単位で表すことができる量
です。
難しく感じるかもしれませんが、図にするとすごく簡単です。
さっきの大きさだけで表していたのがスカラーです!ただし、数字と単位が必要なのは覚えておきましょう。
\(28\)だけじゃ温度なのか重さなのか分からないですからね。
すごく簡単に言うと、
ベクトルじゃないのがスカラーです!
ここからはベクトルの使い方を解説します。
ベクトルの使い方
ベクトルの使い方と言っても、メチャクチャあります。
なので、ここでは1例としてベクトルの足し算を使ってみますね。
ベクトルの足し算
ベクトルはスカラーと同じように足すことができます。
スカラーの足し算は普通の足し算と思ってもらって大丈夫です。
\(50kg+10kg=60kg\)のようなもんです。
一方、ベクトルの足し算は少し違います。例題を使って解説しましょう。
例題ある船が東に\(20km\)、北に\(20km\)進みました。
船は最初の位置からどれだけ進んだでしょう。
\(20km+20km=40km\)と言いたくなるところですが、答えは違います。
答えは\(20\sqrt{2}=20\times1.41=28.2km\)です。
船は東に\(20km\)、北に\(20km\)進んでいます。
結果として、北東に\(20\sqrt{2}km\)進んだことになります。
これがベクトルの足し算です。
この様に足したり引いたりして、大きさと方向を把握するのがベクトルです。
ホントはもっと難しい使い道もあります。
でも、1つずつ理解すれば理解できますよ!
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