【微分】tan^-1(1/x)(arctan 1/x)を微分|逆関数の微分法

今回は\(\tan^{-1} \displaystyle \frac{1}{x}\)を2つの方法で微分していきます。
具体的には下記の式の証明になります。

$$\left( \tan^{-1} \displaystyle\frac{1}{x}\right)’= -\displaystyle \frac{1}{x^2+1}$$

アークタンジェントの微分には逆関数の微分法を使います。
最初に\(\left(\tan^{-1} \displaystyle\frac{1}{x}\right)’\)の微分の計算をして、後半で逆関数の微分法やそのほかの使用した公式を解説していきます。

トムソン
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\((\tan^{-1} \frac{1}{x})’\)の微分

では早速微分していきます。


逆三角関数の性質より、

$$y=\tan^{-1} \frac{1}{x}\Leftrightarrow \displaystyle \frac{1}{x}=\tan y$$

逆関数の微分法より、
\(\tan y=\displaystyle \frac{1}{x}\)の両辺を\(x\)で微分すると下記の計算ができる。

\begin{eqnarray}
\displaystyle \frac{d}{dx}\tan y&=& \displaystyle \frac{d}{dx}\displaystyle \frac{1}{x} \\ \\
\displaystyle \frac{d}{dy}\tan y\displaystyle \frac{dy}{dx}&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2} \\\\
\displaystyle \frac{1}{\cos^2 y}\displaystyle \frac{dy}{dx}&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2} \\\\
\displaystyle \frac{dy}{dx}&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2} \cos^2 y\\
&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2}\displaystyle \frac{1}{1+\tan^2 y}\\
&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2\left( 1+\displaystyle \frac{1}{x^2}\right)}\\
&=& -\displaystyle \frac{1}{x^2+1}\\
\end{eqnarray}


微分は以上です。
ここからは微分する際に使った、下記5つの計算について解説していきます。
(下記をクリックすると、該当箇所まで飛べます。)

  1. 逆関数の微分法とは
  2. 逆三角関数とは
  3. \(\left(\displaystyle \frac{1}{x}\right)’=-\displaystyle \frac{1}{x^2}\)
  4. \((\tan x)’=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}\)
  5. \(\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}=1+\tan^2 x\)

解説1|逆関数の微分法とは

下記の式変形が成り立つとき、

$$y=g(x) \leftrightarrow x=f(y)$$

合成関数の微分法を用いて、\(x=f(y)\)の両辺を\(x\)微分すると

\begin{eqnarray}\frac{d}{dy}f(y)\frac{dy}{dx} &=& \frac{d}{dx}x\\
f'(y)\frac{dy}{dx}&=&1 \\
\frac{dy}{dx}&=& \frac{1}{ f'(y)}\\
g'(x)(=y’) &=& \frac{1}{ f'(y)}\end{eqnarray}

例えば\(y=\sin^{-1} x \Leftrightarrow x=\sin y\)なら、

\(g(x)=\sin^{-1} x ,\ f(y)=\sin y\)となります。

逆関数の微分法の証明や詳しい解説は下記の記事で紹介しています。
よかったら参考にしてください。

>>逆関数の微分法<<

解説2|逆三角関数とは

逆三角関数の定義は下記の通りです。

\begin{eqnarray}
\sin^{-1} x &=& \theta\ ,\ −1≦x≦1\ ,\ -\displaystyle \frac{\pi}{2}≦\theta≦\displaystyle \frac{\pi}{2}\\
\cos^{-1} x &=& \theta\ ,\ −1≦x≦1\ ,\ -\displaystyle 0≦\theta≦ \pi \\
\tan^{-1} x &=& \theta\ ,\ − ∞≦x≦∞\ ,\ -\displaystyle \frac{\pi}{2}≦\theta≦\displaystyle \frac{\pi}{2}\
&=& 1 \end{eqnarray}

簡単に解説すると、角度を求める関数になります。

具体例としては、

$$y=\sin^{-1} x \Leftrightarrow x=\sin y$$

のように、\(x\)(値)から\(y\)(角度)を求める関数です。

定義にある\(x\)と\(\theta\)の範囲は三角関数の定義から決まっています。

逆三角関数のグラフや計算、定義の詳細は、下記の記事で詳しく解説しています。
こちらもよかったら参考にしてください。

>>逆三角関数とは<<

解説3|\(\left( \displaystyle \frac{1}{x}\right)’=-\displaystyle \frac{1}{x^2}\)

$$\left(\displaystyle \frac{1}{x}\right)’=-\displaystyle \frac{1}{x^2}$$

上記の微分公式は別の公式(\((x^n)’=nx^{n-1}\))を使って下記の通り計算できます。


微分公式より、\((x^n)’=nx^{n-1}\)である。

\(\displaystyle \frac{1}{x}=x^{-1}\)なので、上記公式を用いると下記の通り微分できる。

\((x^{-1})’=-1\cdot x^{-1-1}=-\displaystyle \frac{1}{x^2}\)


定義通りの証明や詳細の解説は下記の記事を参考にしてください!

>>\(\displaystyle \frac{1}{x}\)の微分を証明<<

解説4|\((\tan x)’=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}\)

\((\tan x)’=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}\)の証明については下記の記事で紹介しているので、気になった方はご参照ください。

\(\tan x\)の微分は非常に重要なので、知っておいて損はありません。
微分する方法を2種類紹介しているので、参考になりますよ!

>>\((\tan x)’=\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}\)の解説<<

解説5|\(\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}=1+\tan^2 x\)

\(\displaystyle \frac{1}{\cos^2 x}=1+\tan^2 x\)は絶対に覚えておきたい公式の1つです。

公式の証明や使い方、そのほかの絶対に覚えたい公式を下記の記事で解説しています。
こちらもよかったら参考にしてください。

もちろん式を覚えるだけでもOKですよ!

>>三角関数の絶対に覚えたい公式<<


\(\sin^{-1} \displaystyle\frac{1}{x}\)の微分は以上です!

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